活動報告 2025.08.10
一般社団法人全日本冠婚葬祭互助協会(全互協)の「第26回 社会貢献基金助成」のもとで実施した社会貢献活動事業について、ご報告いたします。
2025年5月から活動を開始し、8月には全国23施設へ産着・冊子合計281セットをお届けすることができました。ご支援いただきました全互協の皆さまに、改めて心より御礼申し上げます。
助成元: 一般社団法人全日本冠婚葬祭互助協会(全互協)
助成名: 第26回 社会貢献基金助成
対象地域: 北海道(道央・道南・道東)、岩手県、東京都、静岡県、愛知県、岐阜県、長野県、奈良県、大阪府、兵庫県、山口県、福岡県
本事業への支出総額(自己資金含む): 671,918円
活動の経過
2025年5月1日〜14日前後:調査・制作準備
妊娠12週以降の分娩を扱っている施設を全国各地でピックアップし、リスト化しました。あわせて、産着制作のための生地を購入し、今年度から新たに加えたピンバッジのデザイン作成・発注を行いました。
2025年5月下旬:施設への案内・アンケート・制作
全国各地の分娩施設100件へ、本事業の説明と産着・冊子の無償提供を希望するかどうかのアンケートを実施しました。同時期に産着・おくるみの制作とラッピングを進めました。
2025年5月30日〜8月8日:発送
全国各地の23施設へ、産着・冊子合計281セットを発送しました。
発送実績
対象施設数:23施設
発送セット数:281セット(産着・冊子のセット)
発送期間:2025年5月30日〜8月8日
活動を通じて見えてきたこと
アンケートへの反応から
100件に案内を送ったところ、返信があったのは23件(約2割)でした。昨年度も同様の取り組みを実施し、昨年と同じ施設にも資料を配布しましたが、返信率は前年度と同様の結果となりました。グリーフケアに対する医療現場での関心の底上げには、継続的な働きかけが必要だと感じています。
医療従事者の声
返信のあった施設からは、以下のような声が届きました。
- 「(助産師)これまでは医療従事者が夜勤や仕事の合間に作っていた」
- 「(助産師)何かできることは、服や折り紙を作ってあげることぐらい。でもその服も自信が持てず、お母さんに申し訳なく感じていた」
- 「(助産師)患者任せにしてしまっていた」
- 「(医師)このようなお洋服があるとは知らなかった」
- 「助産師の負担が減って助かる」
- 「(助産師)選べることの嬉しさを感じた」
周産期喪失のグリーフケアに関する情報や用品が医療現場にまだ十分届いていないこと、医療従事者の認知度の低さを改めて実感しました。
現場のグリーフケアにおける課題
分娩施設の助産師・看護師長への案内をきっかけに、現場が抱える課題も寄せられました。
- 「経験年数が低いスタッフが、赤ちゃんを亡くされたお母さんや家族の方にどのように関わればいいかわからない。お洋服をきっかけに、グリーフケアを考える機会にしたい」
- 「退院後の継続支援のあり方に悩んでいる」
産着や冊子という「きっかけ」をとおして、医療従事者自身がグリーフケアを学ぶ機会となってほしいと願っています。また、亡くなる命の尊厳について医療機関で考える時間となれれば幸いです。そして、産着や冊子を受け取ったお母さんやご家族の心の支えに、少しでもなれれば幸いです。
今後に向けて
今回の活動で得られた現場の声や課題を活かし、提供物品の実用性をさらに高めながら、引き続き周産期喪失のグリーフケアの普及・啓発を続けてまいります。
周産期喪失に対するグリーフケアにとどまらず、大切な人とのさまざまな死別を経験し、つらい思いを抱える方々が、社会的にも適切なグリーフケアを受けられる——そんな相互理解のある社会づくりを目指して、活動を続けてまいります。
お問い合わせ
Nagomiでは、お洋服・お棺・冊子の提供のほか、オンライン個別相談なども承っています。医療機関・行政の皆さまからのご相談もお受けしています。どうぞお気軽にお問い合わせください。